信頼関係 ふたつのポイント
今回はさらに信頼関係を掘り下げていきます。
信頼関係そのものは目に見えません。
なにかそういう物体があるわけではないので。
心の機微や行動の背景に隠れて存在していますね。
だからすごく伝えづらいものです。
僕はこれをなんとか伝えようと20年以上四苦八苦していますがいまだにすんなりと伝えられる上手な伝え方に至っていません。
今回は、新人保育士とベテラン保育士の子供への関わりの具体的ケースの対比をすることで、なんとかそれを浮き彫りにするという試みをして見ようと思います。
ここであげるベテラン保育士のしていることを、子育て中のみなさんができるようになろうと思わなくて大丈夫です。これは現役保育士だって簡単にできることではないので。
ただ、そのケースを通してなんとなく、信頼関係ってこういうものなのかなというところを感じてみて下さい。
では、以下からが本文です。
もし、僕が保育の現場で働いているとしたら(現在僕は依頼された際の指導のみで日常的な保育はしていません)、そこで一緒に組んでいる保育士に信頼関係を見せてあげることはできます。特に新人さんや実習生さんなどには意図的に。
まず、日々の生活がありますね。
着替えたり、きれいにしたり、ご飯を食べたり、お昼寝をしたり。
保育園は幼稚園や学校よりも生活のウエイトが大きいです。
しかし、それが素晴らしいところでもあります。
一緒に生活をし、そのなかで世話をすることで培われる信頼関係があります。
ただ義務的にやるだけですら子供は大人に信頼感を抱いてくれるのですが、その子を肯定的に見守り、その子が安心できるように表情や態度、姿勢(大人自身の安定した心持ちなど)、言葉選びetc.を心がけ、あたたかく許容的で受容的な態度でそのお世話をすることでそれはさらにずっと大きな信頼感を形成します。
(前回、その信頼感が素晴らしいものであると同時に、それゆえにリスクあるものでもあることを述べました。
大人からはどれほどの関係であってもここまでの信頼感を得ることはできないだろうというほど強い信頼感を子供は持ってくれます)
そこからさらに、生活や遊びを通してたくさんの心の交流をします。
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- ◆叩く子が手を止めるようになる ー信頼関係に寄り添う行動ー
- ◆できる姿を作らなければならなかったかつての時代
- ◆マイナスに着目せずプラスに着目する
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